私たちの狩猟生活
シエラ・キャビン・ラーニングの講師夫婦は、罠猟の狩猟免許を持つ猟師でもあります。
また害獣駆除隊員としても登録しており、狩猟期以外でも通年罠猟を行なっています。
駆除目的では、主に農地を荒らすイノシシと岩国特産の蓮根に被害を及ぼすヌートリアをワイヤーの罠と箱罠で捕っています。
在米中、鹿のハンターだった夫の叔父の手伝いなどを体験し、狩猟の世界には片足突っ込んではいましたが、日本で狩猟を始めたきっかけは、一冊の本『僕は猟師になった』です。
著者は、今では罠猟のレジェンドとなった京都にお住まいの千松信也さん。
彼の罠猟への熱い想いに背中を押してもらいました。
そして、地元で罠猟歴20年以上の太田尾師匠からワンシーズンみっちりと指導を受けることが出来ました。師匠はシーズン終了直後にご病気で永眠されました。後で知ったのですが、闘病中の狩猟法伝授だったのだそうです。フットワークも軽く山々を駆け巡る師匠からは想像もつきませんでした。
亡くなる直前に私たちの初の獲物の報告もでき、師匠は喜んで「これで、この先も大丈夫」と言ってくださいました。師匠のご指導がなければ、狩猟免許はあっても現場の知識を得るには膨大な時間がかかったでしょう。師匠には本当に感謝しています。
令和元年11月、初めての獲物が罠に掛かった日、それはシエラのレッスン日の木曜日でした。
実は前の晩に夢で猪を仕留めていました。
作り話の様な本当の話です。
いざ掛かった獲物に私たちは喜びよりも焦りの勝る気持ちでした。初めての獲物は、仕留められるまでかなり手こずってしまいシエラを休校にしてしまいました。
獲物を仕留めに行ったものの、罠のワイヤーがちぎれんばかりの勢いで向かって来る猪を目の当たりにして、登って避難できる近くの木を思わず探しました。自らの命の危機も感じます。
私たちは銃を持たない罠猟師です。
万が一ワイヤーが切れて猪が向かってきたら、鉄の棒で一撃するか死物狂いで逃げるしかない。
結局、何時間か経って、アメリカ出身の友人・ジョーさんに助っ人をお願いしました。勇敢に立ち向かい猪の気を逸らしながらロープで縛り上げる彼の見事な腕前に目を見張るばかり。
ジョーさんの様に、子供の頃から狩猟経験を経て育ったアメリカ人が割と多いのも、狩猟民族と言われる故だと納得します。
日本で言うなら、子供の頃に農業の手伝いや釣りをしたことがあるかどうか位の感覚だと思います。
圧倒的な生命力と闘争心と共に、もうすぐ命の最後の瞬間を迎える侘しさの様なものが、罠にかかった猪の眼差しからひしひしと伝わります。
《私たちがこの命をこれからいただく事になるんだ》
日常では到底感じない緊張感、命を奪う責任、獲物への詫びと大きな感謝の入り混ざった独特な心持ちになります。
留刺しを終えて静かになった山の中で、毎回猪に祈りを捧げます。
私自身はじめは留刺し後からトラックへ獲物を運ぶ間とにかく号泣が止まらず、どうしようもありませんでした。自分はまだ生きていて、ついさっきまで側で生きていたものが去る悲しみなのか、猪の魂を送った安堵なのか…ここでもまた本当に説明のつかない気持ちになって泣けてくるのです。猪の脚を持つ手が塞がっているから涙も鼻水もそのままで酷いものでした。
命をいただく際の厳かな気持ちは何年経っても変わることはありません。
近年ジビエ料理がブームとなり、猪肉も割と多くの方に食される様にはなりました。
罠で捕れたイノシシはその都度捌いて我が家の食卓でいただいています。
お店に並ぶパックに入った切り身のお肉からは伝わりにくい《命の重み》がそこにはあります。
本来ならば、動物を留め刺しして、時間をかけて安全に捌き、やっと口にする事の出来るのがお肉というものです。
我が家の子供達は積極的に狩猟にも関わっています。また狩猟に興味を持つ方々が居られれば私たちの知る事を広くお伝えしていきたいと思っています。
狩猟過程と動物の命に想いを馳せ感謝と敬意を持ってお肉をいただく事は、食する者の年齢に関係なく大切な教育だと私たち夫婦は考えています。
ジビエを使った
ペットフード
Sedna:セドナ
無添加のワンちゃん用のおやつを作っています。
自然の中を駆け回った猪達のお肉は栄養と噛みごたえもたっぷり!
主に山口県柱野という地域でドングリや栗を食べて育った猪を使用、味や肉質はブランド豚肉:イベリコ豚に類似するクオリティだと言われています。
実際私たち一家は、そんな恵まれた環境で獲れた猪肉を食して、お陰様で元気に日々を過ごして山を歩き回り狩猟もできるのです。
添加物、原産地や飼料用家畜の飼育状況、製造過程の衛生面などを含め(特に海外製造のもの)ペットフードの安全を考える方々が増えています。大事なご家族の一員であるワンちゃんの健やかな心身の為には、本来こういった自然のものが1番良いのだと思います。
ジビエを食べたワンちゃんにも力がみなぎってくる事でしょう!
✳︎子猫時代から猪肉の味に慣れた我が家の猫は、細かく裂いたジャーキーのおやつが大好物です。
味に慣れる期間もありますが、統計的には猪肉ペットフードは猫より犬向けな印象です。
また、硬めのジャーキーは歯磨き効果や顎の発達も期待出来ますよ!
※狩猟頻度に伴うランダムな生産となっており個数限定で販売しております。私たちも食べるお肉と全く同様、衛生に配慮したキッチンでの製造です。
お試し少量パックや多めのご購入も承ります。ご購入に際しては、お問い合わせください。
□ジャーキー、フレーク、骨ガム
□原材料名:猪骨、猪肉 加熱・乾燥済み
□原産国名:日本(山口県)
[罠猟免許(猟友会員)&鳥獣駆除隊員証、中国地方衛生局(岡山県本部)より愛玩動物製造業許可取得]